レシピ作者さんインタビュー第6弾。(前回の記事はこちら)。今回は2018年から、クックパッドでお料理や日常生活を通して笑顔をふやす活動に参加してくださるクックパッドのPR大使「レシピエール」としても活躍されている、ありさrecipe♡さんにお話をお伺いしました。ありさrecipe♡さんは元競泳選手でアスリートフードマイスターの資格を持ち、水泳の指導の傍ら日々レシピを投稿されています。トップ選手を目指していた頃のお料理エピソードや、レシピ投稿で得られた思わぬ反響など、料理を通じてアスリートのライフスタイルが垣間見れるような新鮮なインタビューとなりました。
- 競技生活と料理は切っても切り離せない存在でした
- アスリートフードマイスターの資格を活かしてレシピ投稿をスタート
- 投稿を続けていたら「間違いない味付け」がすぐ浮かぶように
- アスリートはレシピ投稿も朝型?
- 学生時代からの思い出のレシピが雑誌に掲載された
- 「私でも作れるかも」と思ってもらえる美味しい料理をこれからも
競技生活と料理は切っても切り離せない存在でした
私は以前競泳の選手だったのですが、幼い頃からトップを目指すに当たって、食べ物というのはとても重要なキーワードでした。
また、中学のときから自分自身でお弁当を作っていて、自然と料理習慣も出来上がっていました。ただ、競泳って練習量が過激で、一度体重を10kg落とした時期に、食べても食べても太れず、いわゆる摂食障害になったことがあるんです。その後大学に入ってから、運動の強化だけでなく食事もサポートしていただいて、1年くらいで復帰出来ました。そのときに食事の大切さを身で感じたのが、自分で料理することを大事にするようになったきっかけですね。
大学ではスポーツに関連する栄養学の研究をしていました。具体的には「快食」という分野に注目して、元々の料理経験や自分自身が経験した摂食障害のことも踏まえて勉強していました。
*鶏のささみで!鶏唐の梅肉だれ和え* 梅だれのクエン酸は、運動で疲れた体にもぴったりです♪
アスリートフードマイスターの資格を活かしてレシピ投稿をスタート
クックパッドに投稿を始めたのは、競泳選手を引退してアスリートフードマイスターの資格を取得した後ですね。スポーツと料理に関連する資格を取得したものの、スポーツ選手に直接会う機会もなかったですし、その頃は子どもたちに直接指導する身でもなかったので、活かす場がなかったんです。でも知識は豊富にある、という当時の自分を活かす場として思い浮かんだのが、クックパッドへのレシピ投稿でした。
まずは簡単なレシピから投稿してみたところ、スポーツを望む子供達やそのお母様方だけじゃなくて、一般の方にも届けられて嬉しいコメントをいただけて、「もうちょっとやってみようかな」「いろんなレシピを投稿してみようかな」と思えるきっかけになりました。
私は田舎育ちなのですが、自分に料理を振舞ってくれていたおばあちゃんたちって目分量で料理をしていて、自分もその感覚で育ってきました。
なので、投稿するときに大さじ2杯といった分量を正しく量って表記してみて初めて、実際の分量を自分でも把握することが出来ました。それが自分にとっては発見であり、新鮮な学びで楽しかったです。
最初のうちはこんなに500品以上も投稿するとは思っていませんでした。ただ、アスリートに多いタイプだと思うのですが、私は好きになったらとことんコレ!と極めていく性格で、なおかつ昔から大好きだった料理をこうしてレシピにすることで多くの方から美味しいと反響をいただいて勉強にもなったので、自然と楽しく今のペースでずっと投稿が続けられているのかなと思います。
*体ポカポカ!我が家の粕汁*こちらのレシピを始め、ご家庭の定番料理も多数掲載いただいています。
投稿を続けていたら「間違いない味付け」がすぐ浮かぶように
投稿して始めの頃は、それぞれの分量がどれくらいなのかやっとわかってきたレベルで、なんとなく頭に浮かぶ料理を投稿していました。だんだんと調味料の量や種類がわかってきて、「これとこれを合わせれば、こういう味になる」と頭の中で想像も出来るようになり、掛け合わせを楽しんで投稿するようになってきました。例えば、海老マヨの味付けを、海老だけじゃなくてチキンに試したらどうだろう、チキンじゃなくて白身魚のソースに活かしてみたらどうだろう、アボカドと和えてみたらどうだろうなどと考えるうちにレシピは増えていきますよね。
今の方が比較的、間違いない味がすぐ浮かびます。自信を持って「美味しいでしょう」と(笑)。もちろん実際に食べて美味しかったレシピしか投稿しないのですが。料理人ではありませんので、料理でお金をいただく身ではないのですが、食べてもらえて、「美味しかったです」「またリピします」「定番にします」とコメントをいただけると、やっぱり凄く嬉しくなりますね。頑張ろうというきっかけになって、ここまで続いています。
簡単!スモークサーモンと蛸のマリネ♡は雑誌にも掲載された一品です。
アスリートはレシピ投稿も朝型?
ーーレシピはどんなタイミングで投稿することが多いですか?
いつこのタイミングで投稿する、といったルーティンのようものは決めていないのですが、だいたい朝が多いかなと思います。もともと朝に強くて、朝が一番頭が動きます。投稿する作業に限らず、レシピが浮かぶのも朝が多くて、パッと閃くんですよ。
競泳を始め、スポーツ大会は朝に予選があることが多いので、スポーツ選手は朝型な人が多いと思います。朝練習も日常的にありますしね。パッと4時には目が覚めるんですよ。引退後の今も、犬を飼っているので散歩も兼ねて朝早く起きています。
学生時代からの思い出のレシピが雑誌に掲載された
ーークックパッドを続けていて特に嬉しかったことを教えてください。
雑誌に載せていただいたことです。ラタトュユのレシピを一番最初に載せていただいたんです。私ずーーっと学生の頃からラタトュユをはじめトマト煮込みが大好きで!昔から定番にしていた料理を雑誌で美味しそうな写真で載せていただいて、「自分がずっと大好きだった味は、本当に美味しいものなんだな」と思えて。それが一番嬉しかったですね。
「あー凄く嬉しかった!もっと頑張ろう」という気持ちになって、そしてもっと雑誌に載せてもらいたいなと思いました。
その次に雑誌に載せていただいたハニーマスタードチキンも、自分にとって思い入れのあるレシピです。現役時代にアメリカなど海外に合宿に行った際、ハニーマスタードのお菓子に出会うことが多かったんです。それが癖になるというか、一口だけじゃなくて、もう二口食べたくなる味つけで、これをチキンで試してみたらどうだろう?とレシピ投稿したものでした。思い出のあるレシピが雑誌になる、ということが立て続けに起きたので、凄く嬉しかったです。
「私でも作れるかも」と思ってもらえる美味しい料理をこれからも
ーーありさrecipe♡さんにとってクックパッドはどんな存在ですか?
私にとって最強の右腕です。もはや「料理=クックパッド」というくらいの気持ちでいるので、継続出来ています。
クックパッドもそうですが、色々な料理サイトやSNSで凄く見た目が綺麗な料理を目にする機会が増えてきていて、「美味しそう」とは思うのですが、個人的には作らないで終わることが多いです。
私は「美味しそう」で終わりたくないんですよね。それよりも、「作ってみたい」と思ってもらいたいです。様々なサイトや媒体を見て私が辿り着いた答えとしては、生活のまま、素のままの料理をレシピとして提供したいなと思いました。なので、レシピの写し方もあえて鍋に入った状態で撮影したり、ほぼ同じランチョンマットを使っていて、ちょっと光の加減を変える程度に留めています。そして「作ってみたい」と思ってもらうには、見た目はシンプルが一番。美味しそうで留まる料理ではなくて、「私でもこれ作れるかもしれない」と思ってもらって、そして作ってみて「美味しい」と言われるような料理をこれからも投稿していきたいと思います。
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(編集後記)とてもまっすぐな心構えでレシピを投稿し続けていてくださっていて、スタッフも思わず目の覚めるようなお話でした。アスリートフードマイスターとして、そして長年の料理経験で積み上げてきた知識と、選手時代から食を大事にしてきた想いがギュッと詰まったありさrecipe♡さんのレシピはこれからも要注目ですね!